「食物繊維」はどのように美容と健康に貢献できる?
上田式美容鍼灸Ⓡ、衣笠仲通鍼灸接骨院院長の加藤宏です。
美容と健康を手に入れるのに欠かせないのは食生活。
食事で何を摂れば良いのか?というのは気になる所ですが、体に良い物として上がる物の一つに「食物繊維」があります。
なんとなくお通じに良い?という印象は有るかと思いますが、それだけでなく現在では体にとっての効果はもっと認められています。
今回はそんな食物繊維についてお話します。
「食物繊維」って何?
食物繊維とは、食材の成分の一つで、人間の体内で消化されません。
消化酵素で分解する事が出来ないからです。
先ほども書きましたが、今まではなんとなく便通を良くする、という程度の認識しかされていませんでした。
現在では研究が進み、人体への効果が明らかにされており、栄養素の一種として認められています。
ここで栄養素の種類を見てみましょう。
「三大栄養素」
「炭水化物」、「タンパク質」、「脂質」の三つです。
「五大栄養素」
三大栄養素に加えて、体に必要な有機物の「ビタミン」、無機物の「ミネラル」が入ります。
「七大栄養素」
五大栄養素に加えて、「ファイトケミカル」と呼ばれる抗酸化作用や免疫作用のある食物由来の成分、そして「食物繊維」が入ります。
食物繊維には
「水溶性食物繊維」
「不溶性食物繊維」
の二つに分けられます。
「水溶性食物繊維」は水に溶けやすく、野菜、果物、海藻類、キノコ類などに多く含まれており、水に溶ける事でゲル状になるので調理するとヌルヌル、ドロドロした触感があります。
「不溶性食物繊維」とは水に溶けにくく、穀物、野菜、豆類に多く含まれ、ザラザラ、モサモサとした食感があります。
「食物繊維」は体の中でどんな働きがあるの?
食物繊維は水溶性と不溶性とで性質が異なる為、その働きも異なります。
同じ働きでもその作用は違っています。
「水溶性食物繊維」の働き
満腹感が出て食欲を抑制する
水に溶ける事で粘度が上昇した食物繊維は腸内をゆっくり移動するので満腹感を得る事が出来ます。
さらに、腸内細菌のエサとして摂取されると腸内細菌は短鎖脂肪酸を発生させます。
短鎖脂肪酸は脳に働きかけて食欲を抑制する作用があります。
腸内環境を整える
短鎖脂肪酸は腸内を弱酸性の状態に保ち、悪玉菌が増えるのを防ぐ事により腸内環境を整える働きがあります。
この作用は不溶性食物繊維でも起こりますが水溶性の方が高い効果が有ります。
便秘の解消・予防
食物繊維と言えば「便通の改善」のイメージが強いですが、この働きは不溶性、水溶性共にあります。
水溶性食物繊維は水に溶けやすいので便に水分を与え、さらに粘度が高まるので便が柔らかくなり、腸内をスムーズに通過する事が出来るようになります。
血糖値の急激な上昇を予防する
水に溶ける事でゆっくり吸収されるようになり、併せて糖質や脂質の吸収も緩やかになり、急激に血糖値が上昇する事を防ぐ働きがあります。
「不溶性食物繊維」の働き
満腹感が出て食欲を抑制する
水溶性にも有るこの効果は不溶性では違う作用により得られます。
不溶性食物繊維は水に溶けにくく水分を含むので膨張する事により満腹感を得る事が出来ます。
便秘の解消・予防
不溶性食物繊維は水分を吸収すると体積が増し、便の量が増えます。
さらに、膨張した食物繊維が腸を刺激して蠕動運動を活発にするので便通を促進し、便が腸内を通過する時間を短くします。
摂取のし過ぎにより蠕動運動が活発になりすぎると便秘と下痢を繰り返してしまう「痙攣性便秘」という状態になる怖れがあるので注意しましょう。
デトックス効果
身体にとって有害な発がん性物質等、体から出すべき物質を吸着し、便として体外へと排出する働きがあります。
咀嚼回数を増やす
ザラザラ、モサモサした触感の不溶性食物繊維は良く噛まないと飲み込みづらいので咀嚼回数が増える事になります。
良く噛む事でアゴが発達し歯並びが良くなります。
唾液の分泌も促進され、口内環境を清潔に保つ事にもなります。
さらに、咀嚼回数が増えると満腹中枢が刺激され、食欲を抑制する効果も有ります。
気になる美容への効果は?
腸内環境改善による美肌効果
腸内で悪玉菌が増加すると代謝産物である「フェノール類」が増加します。
一部のフェノール類は血流にのって体内を循環し尿中に排泄されるので、血液と尿のフェノール類の濃度は腸内環境の悪化の指標と考えられています。
身体を循環する事で皮膚に留まるとターンオーバーの乱れの原因となり、「乾燥肌」や「くすみ」、「ニキビ」など肌トラブルの原因になります。
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美肌作りに関わる人体の三つの「脳」とは?
食物繊維は善玉菌の餌になり、食物繊維が豊富だと善玉菌が増え、腸内環境が改善します。
腸内環境は美肌にとって非常に重要な物の一つです。
糖化予防による美肌効果
血糖値が急上昇すると体内で最終糖化生成物(AGEs)が増加します。
この状態を「糖化」と呼びます。
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錆びたり、焦げたり…身体とお肌で何が起こっているの?
AGEsが体内で増えると体内のあらゆるところへ蓄積し、様々な疾患の原因になります。
お肌でAGEsが蓄積すると「くすみ」の原因になります。
特に真皮層のコラーゲン線維が糖化するとお肌のハリが低下し、「しわ」「たるみ」の原因になります。
頬がたるむと「フェイスラインのたるみ」「ほうれい線」も気になりますね。
便通改善よるニキビ予防
お通じが滞っていると腸の中で便が長い時間とどまる事になります。
こうなると腸内で悪玉菌が増加して腸内環境を悪化させるだけでなく、有毒ガスが発生します。
このガスは血流にのって肌へと運ばれ、「肌荒れ」や「ニキビ」が出来る原因になります。
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大人が出来ると治りにくい?「ニキビ」を改善する5つの方法
咀嚼回数が増える事によるダイエット・小顔効果
咀嚼する回数が増える事により満腹中枢を刺激して満腹感が得られ、食べ過ぎてしまう事を防ぎます。
食物繊維が膨張する事でも満腹感が得られ、便通を良くする作用もあり、ダイエットを気にする方にはとても有効な成分です。
また、咀嚼する動作によりお顔の筋肉を使います。
あまり使われず弱くなった筋肉は固くなってしまい、本来の筋力を発揮できなくなります。
お顔の筋肉では弱化する事で重力に逆らう事が出来ず、「たるみ」「シワ」の原因になります。
良く噛む事でアゴの筋肉が鍛えられ、アゴ周りがスッキリしてフェイスラインが上がり小顔になる効果もあります。
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しっかり〇〇するだけで得られる美と健康に関する5つの効果!
美容鍼灸であれば、弱化して固くなった筋肉に鍼をして緊張を緩める事で筋力を発揮させる訳ですが、これは言わば「筋トレ」。
わざわざ運動するのは難しい箇所なのでよく噛む事で動かすのは非常に有効な事でしょう。
食物繊維にも必要な「バランス」
それだけ美容と健康に重要な食物繊維、残念ながら日本人の摂取量が年々減少傾向にあります。
その原因として考えられるのが「食生活の欧米化」。
肉類や乳製品などの摂取量が増え、米や穀物の摂取量が減少しているからです。
食物繊維を摂る量を増やしたいですがさらに気を付けたいのはその「バランス」。
特に、便通を良くする為には不溶性と水溶性の比率が「2:1」になるバランスが良いと言われています。
絶対にこの比率でなければ効果がないという事ではありませんが、偏り過ぎない様に食事に気を付けてみるとさらに良いでしょう。
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