手放せない○○のせいで呼吸が浅くなる…呼吸のお肌への影響とは?
上田式美容鍼灸Ⓡ 衣笠仲通鍼灸接骨院の加藤です。
生物は全て呼吸して生きています。
人間も常に呼吸をして、酸素を取り入れ二酸化炭素を排出しています。
しかし、昨今では呼吸が浅い人が増えています。
呼吸が浅くなることにより、体に入る酸素の量が少なくなります。
酸素は体にとって必要不可欠な物です。
浅い呼吸で即命に関わるという事ではありませんが、
酸素が少ないと身体では不具合が起こります。
お肌でも同様、酸素不足は様々な肌トラブルの原因になります。
酸素が足りないとどうなるの?
酸素が足りないと、体ではどのような不具合が生じてしまうのでしょうか?
老化
人体の細胞は新しい細胞へ入れ替わったり、
壊れた細胞を修復したりという事を常に行っています。
この入れ替わりや修復には「酸素」が必要になります。
酸素が足りないと細胞が痛んだまま修復されません。
また、新しい細胞へと入れ替わりにくくなります。
こうなると細胞のダメージは蓄積します。
この状態が、「老化」です。
その結果、臓器の機能が低下したり、病気にかかりやすくなったりします。
脳でのトラブル
「脳」は体の中で最も酸素を消費する臓器です。
重量で見ると脳は体重の2%程度ですが、酸素の消費量は全体の20~25%にもなります。
酸素が足りないと脳は疲労を回復できず、記憶力や集中力が低下します。
また、自律神経のバランスが乱れやすくなります。
浅い呼吸は交感神経優位の状態を作ります。
さらに浅い呼吸が続くと感情をコントロールできなくなり、イライラするようになります。
こうしてストレスが過剰であるのと同じような状態が続きます。
このような緊張状態でいると呼吸はさらに浅くなってしまい、悪循環になります。
代謝が低下する
酸素は燃える物ですが、体でも脂肪の燃焼に関係します。
体内で脂肪を分解する際には「リパーゼ」という酵素が働きます。
このリパーゼの働きを活性化するには酸素が必要となります。
つまり、酸素が不足する事で脂肪の燃焼効率が低下して代謝が落ちてしまうのです。
代謝が落ちた状態では余分な脂肪が燃えにくい為、痩せにくい体になってしまいます。
ダイエットを気にする方には酸素不足は深刻な問題ですね。
視力の低下
目の疲労を回復させる時には酸素が必要です。
酸素が不足すると目の疲労が蓄積し、視力にも悪い影響を及ぼします。
首・肩・腰などの筋肉のこり
酸素不足により疲労やダメージが回復されないと筋肉がコリやすくなります。
首肩のコリや腰のハリなどが起こります。
酸素が不足して筋肉が硬くなるだけでなく、
こっている場所があると血流が悪くなり、
その結果さらに筋肉がこるようになります。
眼精疲労と肩こりには関係があり、
目の疲れや視力の低下によって肩こりがさらに悪化する事もあります。
お肌トラブル
細胞の入れ替わりや修復がうまくいかない状態が
お肌で起こるとターンオーバーが乱れます。
その結果、「シミ」「しわ」「たるみ」などが起こります。
入れ替わりが遅く、古い角質が多い状態ではバリア機能が低下し、
お肌の乾燥や肌荒れの原因になります。
真皮層のコラーゲンはお肌のハリを保つ働きがあります。
コラーゲンの生成には大量の酸素を必要とするので、
酸素が足りないとコラーゲンが減少してハリが低下する事になります。
「あくび」はサイン?
眠い時には「あくび」が出ますね。
睡眠が足りないと脳で十分な疲労回復がされません。
この時、脳内の酸素は不足しています。
あくびは酸素が足りていないという体からのサインです。
この時、脳は体に大量の酸素を取り入れるために深呼吸をする指令を出します。
これがあくびです。
別に眠くない…という時にもあくびが出る場合があります。
これは「生あくび」と呼ばれます。
原因は同じで、脳で酸素が足りていない時に出ます。
例えば…
※過度の緊張状態やストレス過多の時
※熱中症
※片頭痛の前兆
※急激な血圧の変動や血糖値の低下
等の状態の時に起こります。
眠い時や、大事な場面で緊張している…なんて時のあくびは心配ありませんが、
そうでない時のあくびは実は深刻な状態を表しているサインの場合もあるので注意が必要です。
どうして酸素が足りなくなるの?
人間は無意識でも呼吸をしています。
深く息を吸ったり、早く吸ったり等、意識して呼吸を変える事は出来ますが、
基本的に吸ったり吐いたりしようと意識しなくても勝手に呼吸をしてくれます。
一見、何の問題もなく呼吸をしているようでも、
実は浅い呼吸になっていることが有ります。
そんな時に体では酸素が足りなくなっている場合があります。
では、「浅い呼吸」は何故起こるのでしょう?
悪い姿勢
椅子に腰かける時にだらしなく背中を丸くしていませんか?
このような状態では背中の筋肉は硬くなり、肩甲骨の動きは悪くなります。
息を吸う時は肋骨が上がり、
胸郭が大きく開くとそれにつられて肺が大きくなり、
肺が広がると外から空気を吸い込んで体内に取り込みます。
逆の動きは肺が縮んで息を吐きだします。
肩甲骨の動きが悪くて背中が硬くなると肋骨が十分に開かず、
胸郭の広がりは足りずに吸い込む空気が少なくなります。
これが「浅い呼吸」です。
試しに、椅子に浅く腰掛けて背もたれにだらしなく寄りかかって座ってみてください。
背中を丸めた状態で、深く息を吸い込んでみましょう。
次に、背筋を伸ばして深呼吸をしてみましょう。
良い姿勢の方が吸いやすい事がご理解いただけましたでしょうか?
硬い頭皮
頭蓋骨は一つの骨だけではありません。
いくつかの骨がつながって頭を作っています。
例えば、赤ちゃんの時には骨がまだ完全にはつながっておらず、
頭の骨の継ぎ目が穴のようにくぼんでいたりします。
成長するにつれ、この継ぎ目は固まります。
固まるとは言っても骨の継ぎ目の部分で若干動きます。
頭蓋骨の動きは肩甲骨や骨盤の動きとも連動しています。
頭皮が硬くなると頭蓋骨の動きが制限され、
連動して肩甲骨の動きが悪いと背中も硬くなり、
深い呼吸がしにくくなり浅い呼吸になります。
そもそも首や肩がこっていると硬い筋肉とつながっている頭皮も硬くなります。
首肩のコリで血流が悪くなるとさらに頭皮も硬くなります。
姿勢不良やストレス過多、冷えなどでも血行不良が起こり頭皮が硬くなりやすいです。
スマホの悪影響
良くない姿勢は呼吸に大きく影響を及ぼします。
現代の姿勢不良の原因の一つに「スマホの使用」があります。
スマホを使う時に皆さんどうされるでしょうか?
低い位置でスマホを持ち、手元のスマホを見下ろすような姿勢で使う事が多いのではないでしょうか?
その時には先ほど試していただいたように丸めた背中で下を向いているのではないでしょうか?
背中を丸めた姿勢では首肩から背中にかけての筋肉が緊張しやすくなります。
背中がこると呼吸は浅くなります。
さらに、下を向いている時間が長いと気道が圧迫され、呼吸が浅くなります。
気を付けなければならないことは、
人間の体は「順応性」があるという事です。
長期間続いていると、悪い姿勢や浅い呼吸に体が慣れてしまい、
それが体にとって普通であるという感覚になってしまいます。
その結果、酸素不足は慢性化し、呼吸が苦しく息苦しい状態が続いてしまいます。
スマホを使うときには上から手元を見降ろす姿勢ではなく、
自分の目線の高さにスマホを上げて使えば背中は丸まりません。
最初は辛く感じるかもしれませんが、繰り返しますが人間には「順応性」があります。
長く続けていると身体にとってその正しい姿勢の方が楽に感じるようになります。
姿勢不良そのものが肩こりや腰痛の原因にもなり、
酸素不足が続くとさらに様々なトラブルを引き起こします。
正しい姿勢を心がける事が出来ると体の状態はかなり変わりますよ。
鍼灸で体のバランスを整えた結果、姿勢が良くなるという事も良く有ります。
全身の状態を整えた上でお顔にも鍼をしていく美容鍼灸では、
体の余計な緊張が取れてバランスを整えていきますので、
呼吸にも変化が出ると、酸素がしっかりと摂取でき、
ターンオーバーが整えば肌質にも変化が見られます。
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